ジャズギターを弾いてみたいという初心者の方がまずなにから覚えたら良いのかわからないことがあると思います。
Takuhey(筆者)もいろいろな教則本などを買ってみたりして非常に遠回りをしてきました。
まず本当に初めの第一歩として覚えておきたいギター指板上の音の配置とトライアドコードの覚え方と練習方法を指板図と譜面を用いて詳しく説明していきます。
もくじ
目次
この記事のざっくりとした流れです。
指板上の音の配置を覚える
まずジャズの譜面やコード譜を見て演奏するにも、どこに何の音があるのか分からないと演奏することが出来ません。
TAB譜というギターのどこを押さえるかが記載されている譜面がかなりの数発売されていますが、本気でジャズを演奏できるようになりたい場合は、普通に音符が書いてある譜面を読めるようになることを強くおすすめします。
まずギターの指板上でどこに何の音があるのかについて覚えていきましょう。
ド(C)の音
まずはド(C)の音からです。
12フレットまで覚えればあとは12フレット分ずらせば(1オクターブ上の)同じ音にはなりますが、ここでは15フレットまで指板図を掲載しています。
完璧に覚えられるまでは、このギター指板図に示した音を速いスピードでスライドなどを交えながら反復して練習してみてください。
このギター指板図はGoogleドライブのGoogleスライドで作成しております。
レ(D) ~ シ(B)の音
レ(D)からシ(B)の音についても順に指板図を掲載します。
ドの音と同様に完璧に覚えられるまでは、速いスピードで該当の音を押さえられるように繰り返し繰り返し練習してみてください。
同じ音を同音異弦やオクターブ上下に移動しまくることで、頭の中でそのフレットと音符が完全に結びつくことが理想です。
この他にもフラットやシャープの音がありますが、こちらに記載している音が完全に覚えられれば、演奏中にも自然に見えるようになってくると思います。
クローズド トライアド コード
3つの構成音で成立しているコードをトライアドといいます。
トライアドの隣り合った3音を組み合わせたコードがクローズド ボイシングのトライアドコードとなります。
ジャズではこのコードにテンションを追加して使用することが多いですが、このクローズドトライアドを覚えておくことでテンションコードを弾くことも楽になってきます。
クローズドトライアドコードを全て完璧に覚えていくことが非常に重要です。
Cメジャー、Cマイナー、Cディミニッシュ、Cオーギュメントのトライアドを例に説明していますが、全コード(D♭、D、E、F、G♭、G、A♭、A、B♭、B)で押さえられるように練習をすることが、ジャズのコード譜を見てすぐに弾けるようになる為に重要です。
メジャートライアド
Cメジャートライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、3度のミ(E)5度のソ(G)となります。
ドミソ、ミソド、ソドミとコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
6弦から1弦まで3弦ずつ使った覚え方を説明していきます。
3弦から1弦
3弦から1弦を使った例となります。
ソドミ、ドミソ、ミソドの順番となっています。
どの音がコードのルート音に対して何度の音になっているかを覚えることが、あとあとに重要となってきます。
R:ルート、3:ルートに対して3度、5:ルートに対して5度
4弦から2弦
4弦から2弦の例となります。
ミソド、ソドミ、ドミソの順番となっています。
5弦から3弦
5弦から3弦の例となります。
ドミソ、ミソド、ソドミの順番となっています。
6弦から4弦
6弦から4弦の例となります。
ソドミ、ドミソ、ミソドの順番となっています。
マイナートライアド
Cマイナートライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、短3度のミ♭(E♭)5度のソ(G)となります。
ドミ♭ソ、ミ♭ソド、ソドミ♭とコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
同じように6弦から1弦まで3弦ずつ使った覚え方を説明していきます。
3弦から1弦
3弦から1弦を使った例となります。
ドミ♭ソ、ミ♭ソド、ソドミ♭の順番となっています。
4弦から2弦
4弦から2弦を使った例となります。
ソドミ♭、ドミ♭ソ、ミ♭ソドの順番となっています。
5弦から3弦
5弦から3弦を使った例となります。
ミ♭ソド、ソドミ♭、ドミ♭ソの順番となっています。
6弦から4弦
6弦から4弦を使った例となります。
ドミ♭ソ、ミ♭ソド、ソドミ♭の順番となっています。
ディミニッシュトライアド
Cディミニッシュトライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、短3度のミ♭(E♭)減5度のソ♭(G♭)となります。
ドミ♭ソ♭、ミ♭ソ♭ド、ソ♭ドミ♭とコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
同じように6弦から1弦まで3弦ずつ使った覚え方を説明していきます。
3弦から1弦
3弦から1弦を使った例となります。
ドミ♭ソ♭、ミ♭ソ♭ド、ソ♭ドミ♭の順番となっています。
4弦から2弦
4弦から2弦を使った例となります。
ソ♭ドミ♭、ドミ♭ソ♭、ミ♭ソ♭ドの順番となっています。
5弦から3弦
5弦から3弦を使った例となります。
ミ♭ソ♭ド、ソ♭ドミ♭、ドミ♭ソ♭の順番となっています。
6弦から4弦
6弦から4弦を使った例となります。
ドミ♭ソ♭、ミ♭ソ♭ド、ソ♭ドミ♭の順番となっています。
オーギュメントトライアド
Cオーギュメントトライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、3度のミ(E)増5度のソ♯(G♯)となります。
ドミソ♯、ミソ♯ド、ソ♯ドミとコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
同じように6弦から1弦まで3弦ずつ使った覚え方を説明していきます。
オーギュメントトライアドは展開しても全く同じ形となっていますので、ギターでは弾きやすいです。
3弦から1弦
3弦から1弦を使った例となります。
ドミソ♯、ミソ♯ド、ソ♯ドミの順番となっています。
4弦から2弦
4弦から2弦を使った例となります。
ソ♯ドミ、ドミソ♯、ミソ♯ドの順番となっています。
5弦から3弦
5弦から3弦を使った例となります。
ドミソ♯、ミソ♯ド、ソ♯ドミの順番となっています。
6弦から4弦
6弦から4弦を使った例となります。
ソ♯ドミ、ドミソ♯、ミソ♯ドの順番となっています。
オープン トライアド コード
トライアドの広がった3音を組み合わせたコードがオープンボイシングのトライアドコードとなります。
ジャズではこのコードにテンションを追加して使用することが多いですが、このオープントライアドを覚えておくことでテンションコードを弾くことも楽になってきます。
オープントライアドコードについても、全て完璧に覚えていくことが非常に重要です。
Cメジャー、Cマイナー、Cディミニッシュ、Cオーギュメントのトライアドを例に説明していますが、全コード(D♭、D、E、F、G♭、G、A♭、A、B♭、B)で押さえられるように練習をすることが、ジャズのコード譜を見てすぐに弾けるようになる為に重要です。
メジャートライアド
Cメジャートライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、3度のミ(E)5度のソ(G)となります。
ドソミ、ミドソ、ソミドとコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
6弦から4弦にベース音がくるコードの形を使った覚え方を説明していきます。
下記以外にも弾き方はありますが、代表的で弾きやすい形を紹介します。
4弦ベース
4弦にベースがくる例となります。
ミドソ、ソミド、ドソミの順番となっています。
5弦ベース
5弦にベースがくる例となります。
ドソミ、ミドソ、ソミドの順番となっています。
6弦ベース
6弦にベースがくる例となります。
ソミド、ドソミ、ミドソの順番となっています。
マイナートライアド
Cマイナートライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、短3度のミ♭(E♭)5度のソ(G)となります。
ドソミ♭、ミ♭ドソ、ソミ♭ドとコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
同じように6弦から4弦にベース音がくるコードの形を使った覚え方を説明していきます。
4弦ベース
4弦にベースがくる例となります。
ミ♭ドソ、ソミ♭ド、ドソミ♭の順番となっています。
5弦ベース
5弦にベースがくる例となります。
ドソミ♭、ミ♭ドソ、ソミ♭ドの順番となっています。
6弦ベース
6弦にベースがくる例となります。
ソミ♭ド、ドソミ♭、ミ♭ドソの順番となっています。
ディミニッシュトライアド
Cディミニッシュトライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、短3度のミ♭(E♭)減5度のソ♭(G♭)となります。
ドソ♭ミ♭、ミ♭ドソ♭、ソ♭ミ♭ドとコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
同じように6弦から4弦にベース音がくるコードの形を使った覚え方を説明していきます。
4弦ベース
4弦にベースがくる例となります。
ミ♭ドソ♭、ソ♭ミ♭ド、ドソ♭ミ♭の順番となっています。
5弦ベース
5弦にベースがくる例となります。
ドソ♭ミ♭、ミ♭ドソ♭、ソ♭ミ♭ドの順番となっています。
6弦ベース
6弦にベースがくる例となります。
ソ♭ミ♭ド、ドソ♭ミ♭、ミ♭ドソ♭の順番となっています。
オーギュメントトライアド
Cオーギュメントトライアドを例として説明していきます。
構成音としてルート音のド(C)、3度のミ(E)増5度のソ♯(G♯)となります。
ドソ♯ミ、ミドソ♯、ソ♯ミドとコードの展開形3つを覚えておくことが重要です。
同じように6弦から4弦にベース音がくるコードの形を使った覚え方を説明していきます。
オーギュメントトライアドはオープンボイシングで展開しても全く同じ形となっていますので、ギターでは弾きやすいです。
4弦ベース
4弦にベースがくる例となります。
ミドソ♯、ソ♯ミド、ドソ♯ミの順番となっています。
5弦ベース
5弦にベースがくる例となります。
ドソ♯ミ、ミドソ♯、ソ♯ミドの順番となっています。
6弦ベース
6弦にベースがくる例となります。
ソ♯ミド、ドソ♯ミ、ミドソ♯の順番となっています。
枯葉(Autumn Leaves)トライアドコード
練習曲として枯葉(Autumn Leaves)の前半16小節をクローズドボイシング、後半16小節をオープンボイシングのトライアドコードで練習していきましょう。
1小節につき2つ展開形のコードを弾いています。
またコードが移り変わる時にはなるべく近くのコードの形を選択しています。
クローズド ボイシング
最初の4小節は3~1弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
次の4小節は4~2弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
次の4小節は5~3弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
次の4小節は6~4弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
オープン ボイシング
次の8小節は5弦ベースの形を使ってオープン トライアドで弾いています。
次の8小節は6弦ベースの形を使ってオープン トライアドで弾いています。
ALL OF MEトライアドコード
2番目の練習曲としてALL OF MEの前半16小節をクローズドボイシング、後半16小節をオープンボイシングのトライアドコードで練習していきましょう。
1小節につき2つ展開形のコードを弾いています。
またコードが移り変わる時にはなるべく近くのコードの形を選択しています。
クローズド ボイシング
最初の4小節は3~1弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
次の4小節は4~2弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
次の4小節は5~3弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
次の4小節は6~4弦を使ってクローズド トライアドで弾いています。
オープン ボイシング
次の4小節は4弦ベースの形を使ってオープン トライアドで弾いています。
次の4小節は5弦ベースの形を使ってオープン トライアドで弾いています。
次の8小節は6弦ベースの形を使ってオープン トライアドで弾いています。
まとめ
ここまで紹介したトライアドの練習を、実際のジャズの曲のコード進行にあわせて繰り返し繰り返し練習してみてください。
ルート音に対してどの度数がどこにあるのかを意識して練習するのがポイントです。
また、ギター指板上の音を全て覚えることが、ジャズギターを弾く上でかなり重要なポイントなので、退屈な練習かもしれないですが覚えるまでやってみてください。
トライアドを覚えた後にセブンスコードの練習をすることが効率よい覚え方だと思います。
次回はこちら